長期前払費用。

16-6②長期前払費用
前払費用とは、
→契約に基づき、継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうち、
→その事業年度終了時点で未だ役務の提供を受けていない部分をいいます。
長期前払費用は、いっぺんに経費計上できない費用部分を長期前払費用の資産勘定に、いったん計上します。
その後、一定の期間にわたり資産を取り崩し、
→経費計上(長期前払費用償却)して行きます。

◯長期前払費用と前払費用の違い。
長期前払費用と前払費用の違いは、「長期」か「短期」の違いです。
長期前払費用は、
→固定資産計上。
前払費用は、
→流動資産計上。
に計上されます。
「長期」か「短期」の判断は、一年以内かどうかの判断です。
一年を超えて費用化されるものは「長期前払費用」に計上します。

◯長期前払費用と繰延資産の違い。
繰延資産には、
→会計上の繰延資産と税務上の繰延資産があります。
例えば、
開業費や創業費の費用で、支出自体は開業時ですが、開業後に収益を獲得するための費用で、
→費用の効果は将来の期間に影響すると考えられます。
→そのため、貸借対照表の資産の部に計上し、一定の期間で費用化を計ります。
会計上の繰延資産は、原則としてその影響のおよぶ期間内で償却します。
税務上の繰延資産は法令で定められている次のようなもののことをいいます。
資産を賃借するための権利金等(賃貸契約の礼金など)
税務上の繰延資産は、その種類・細目ごとに償却期間が定められています。
→それに応じて、月割均等償却していく必要があります。
ただし、税務上の繰延資産は、支出額が20万円未満は、
→支出時に損金算入が認められています。
なお、中小企業の会計に関する指針では、税務上の繰延資産は「長期前払費用」等として計上することとされています。
支出した費用が、
→消費税の課税取引のときは、
→税込金額で長期前払費用に計上します。
→費用化する際に仕入税額控除を行います。
(支出した時点で仕入税額控除はしません。)

「長期前払費用償却」科目を用います。
ご一考願います。

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